野村紘一さんが大事にする付加価値とその具体例

不動産の賃貸物件に関する情報を読んでいると、近年は付加価値がより重視されているように感じます。これは株式会社アルテカ代表の野村紘一さんもおっしゃっていて、付加価値が付くことで不動産物件の価値が更に上がるのは言うまでもありません。
野村紘一さんのいう付加価値とはちょっと違う話になりますが、例えば日本国内では90年代以降ペットの飼育数が増加し、特に近年は猫を飼育する家庭が増えています。かつての賃貸物件は、ペットを飼育すると匂いが残ることが敬遠され、入居者による室内でのペット飼育を禁止する管理者がほとんどでした。
一方近年はペットの飼育ができないだけで、選択リストから排除する入居者も多く、ペット不可だった物件をいつの間にかOKとする例が少なくありません。ただでさえ単身世帯が増えていますから、ペットを家族の一員と捉え一緒に暮らす人が増加するのは必然と言えます。
私の友人に無類のペット好きが一人いて、その人が賃貸物件住まいだった頃は、大家さんに内緒でペットを飼育し、見つかって注意されていました。ペットの匂いは隠しようが無いため、何度も注意され結局他の物件へ引っ越すという行動を繰り返すような懲りない人でしたが、今や物件を借りる方から貸す側へと変わり、ペット大歓迎の物件を複数運営し常に満室です。
なかなか入居者が集まらない時代に希望者が殺到しているのは、時代のニーズとマッチした経営が実を結んだと言って良いでしょう。ただし彼の場合は個人の趣味ですから、風を読んだかどうかは定かではありませんが、早い段階で入居者によるペットの飼育を大歓迎としたことが、ファインプレーだったのは間違いありません。
すべての人の支持を得る必要は無く、ほんの数パーセントのニーズがあれば、そこに大勢の人が集まります。仮に人口が100万人ほどの都市だったとしても、3パーセントで3万人になるわけですから、他の人が思いつかないような斬新なアイディアを早い段階で実現できれば、付加価値はより大きなものになりそうです。